謎の話

家にすむ子供

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私が実際に体験した話です。
当時小学4年生だった私は新潟県にあるとある田舎町に住んでいました。
母が再婚したことを機に移り住んだその家はとても古く、池や蔵があるような家でした。

事の始まりは秋も終わりに近づいてきた頃です。
夜中に目を覚ますと私の勉強机の上に小学1年生くらいの子供が座ってあたりをなにかを探しているかのように見回していました。
見てはいけないものだと感じた私はそのまま目を閉じ親が起こしてくれるまで待ちました。
その頃から私におかしな事が起き始めました。
体中に身に覚えのない青アザができはじめたのです。
他人が見ればいじめか虐待を疑うようなアザです。
親が病気ではないかと心配して病院に行きましたが異常なし。
子供だから遊んでるうちにぶつけたのだろうとのことでした。
しかし、私にそんな友達はいません。
読書とゲームしかしない子供がどうして知らないうちにアザだらけになるのでしょう。

それからしばらくして、今度は夜中に喉が乾いて親の寝室を通って冷蔵庫に向かった時、またあの子供がいました。
今度は母の足元で機嫌良さそうに足をパタつかせて座っていました。
こちらに気づいたのか、頭がこちらを向くようにゆっくりと動きます。
なぜか私は母親の足元に座る子供から目が離せなくなり、目が合ったと感じた瞬間私は意識を手放しました。
気づけば布団の中で、私は酷い夢をみたとしか思いませんでした。
それからは度々体がいうことをきかなくなりました。
体育の授業で鉄棒をすれば頭から落ち、階段は踏み外して転げ落ち、怪我が絶えないようになりました。
こうなる時、私の目の前は突然真っ暗になり気づいた時には地面や床に転がっていましたり
さすがにおかしいと思い親に相談したものの、親は私が鈍臭いからだと取り合ってくれません。
それからも怪我が絶えることなく過ごしました。

冬にはいり、雪が降り始めた頃、私はお手洗いに起きました。
冷えこむ廊下を歩き、トイレの電気を付けて扉を開けます。
便器の後ろに立っていたのはおかっぱ頭にサスペンダーでズボンをとめた子供。
背丈は私より少し小さく、華奢で真っ白な肌、俯きがちにこちらを見つめる白目のない真っ黒な目を今でも覚えています。
私は反射的に扉を閉めて逃げ出しました。
用を足したかったことも忘れて布団を被り、早朝から仕事に行く母が目を覚ますまで息を殺していました。

それから年が明けて学校が再開した頃、寝ている時急に足の甲に激痛を感じてとび起きました。
痛い痛いと騒ぐ私を親が救急病院まで運んでくれました。
随分前に折れていたのが治療されることなく骨がくっついた状態だったから傷みがでたのだろうと言われました。
もちろん、私にはそんな骨折するようなことはしていません。
冬ということもあり、外で遊ぶ事は全くなかったのですから。
これはいよいよ何かあると思った母が友達に紹介された巫女にみてもらうことにしました。

「井戸で死んだ男の子がお子さんについてるね。」

巫女さんが言うには、昔この家にあった井戸で事故死した男の子が成仏できずに地縛霊となっている。
男の子は私の母を自分の母だと勘違いしており、私の身体を自分のものにして遊びたい。
私が見た子供はこの男の子で、私の自我が強くて乗っ取りきれなかった時の抵抗の証がアザや骨折。
目の前が真っ暗になって階段から落ちたりしたのは男の子に乗っ取られていた時。
このままでは私が連れていかれてしまうから早くその家から引っ越すこと。
母はようやくそこで私の言っていた事を信じる気になったようでした。

それから私は母に連れられて母の実家である大阪に引っ越しました。
今は治療されなかった骨折の古傷が時折痛む程度でおかしなアザや怪我はなくなりました。
あの男の子は、今もあの家で自分の母をまっているのでしょうか。
今となっては知る由もありません。

投稿者:匿名

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