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こっくりさんに連れていかれたかもしれない

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 私の高校時代の友人が体験した話。
 小学四年生の頃、放課後に校舎四階の図書室に集まり何をして遊ぶか相談していた。
ふと、A(友人)が「こっくりさんやろう!」と言い出し、「じゃあ紙とペン持ってくる!」「やり方しってる?」「C!お前お金持ってる?」と乗り気になっていた。その場にはA(友人)B(同級生)C(同級生の弟)がいた。CはA.Bの一つ下に当たる小学三年生で兄たちがどんどん話を進めていく中、何も言わずに従っていた。

 「準備できた!やろう!」の声で「こっくりさん」が始まった。うろ覚えの知識でありながらも10円玉を(はい)のところに置いて「こっくりさん、こっくりさん、来てください、、」とAが呼びかける。「・・・」暫くの静寂の後「なんもないな?」とBとAは顔を見合わせる。少しあった恐怖心が無くなり、ほっとしたのか、「こっくりさんおるんやったらでてきてみろや!」「出てきたら捕まえたるわ!」と強気な発言を繰り返すAとB。Cは何も言わず、ただ指を10円玉に当ててじーっと見つめていた。

 不意にBが「はぁー、もっとなんか面白い遊び考えよう。」とため息と共に10円玉から指を離した。すると、「あー!あかんで!ちゃんとおかえりくださいって言わないとこっくりさんが家くるで!」とAが言うも、「大丈夫やって!」と聞く耳も持たずに10円玉をCに返し、ランドセルを背負って「もう帰ろう」と言うB。Aもその後ろをついていき、図書室を後にした。

 翌日、AとBが五時間目の家庭科を受けていた時、廊下がなにやら騒がしく、先生たちの声が聞こえてきた。すると、教室のドアが「バタン!」と勢いよく開いた。そこに立っていたのは隣のクラスのD。「Cが、図書室の窓から落ちた!!」その言葉に一瞬クラスが静寂に包まれたが、すぐにBが走り出した。それに続いて周りの同級生たちも走り出し、教師が静止するも聞く耳を持たなかった。

 落下したと思われる場所に到着すると、すでにCは救急車に乗せられて搬送された後だったが、地面のアスファルトには生々しく赤い液体が広がり、中には頭髪のついた肉片も落ちていた。その光景は周りにいた小学生を黙らせるには十分すぎるほどの衝撃だった。ちょうどCのクラスは社会科の授業で図書室にある資料を使い、地域の地図記号を調べていた。

 青ざめた顔で俯くBの横でふと、四階の図書室を見たA。外からは落下防止のための手すりがあり、下から見ると図書室の窓の外側に付けられたその手すりだけが見えるようになっている、しかし、よく見ると黒い紐のようなものが見えている。よく目を凝らしたAはその何かが髪の毛であることに気づいてすぐに目を逸らした。Bはすぐに担任と病院へ向かった。そのあと授業は中断となり、緊急職員会議が開かれることとなった為、生徒は帰る準備を始めることとなった。

教室から帰る用意をしていたA。そこに、「A、ちょっといいか?」と生活指導の教師がAを呼び止める。そのまま視聴覚室に連れて行かれ、「これ、今朝図書室に置いてあったらしいけど、Bにも聞いたけどお前もやってたんか?」

教師の手には昨日「こっくりさん」で使用した紙。Aは何も言えず、ただ頷くだけ。そして不意に見えた紙に書かれたひらがなを見て凍りついた。そこには"し"そして"ね"の文字だけ爪で引っ掻いたように傷がついていた。

 Aから聞いた話ではCは結局助からずに亡くなり、兄のBも人がかわたように暗くなってしまったという。そして、一番不可解なのは、当時図書室にいていた社会科の男性教師が証言していた内容である。そもそも図書室の窓はそこにある本棚にほとんど隠れてしまっていて簡単には窓に腰掛けることもできない。そして、落下防止のためについていた手すりもあり、小学三年生のCがそこから落下傘するためには自分で本棚をよじ登らなければならない。

さらに男性教師は言った。「あの時、窓の上から黒い影が見えて、そっちを見るとCが引きずり込まれるように窓の外に・・・」

投稿者:屍

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