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霊を信じるようになった話

4.5
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 これからお話しする事は、20年ぐらい前に起こった出来事です。それまで私は霊感がまったくなく、特になにも起きなかったので、霊の存在をあまり信じていませんでした。

その日、母から誘われて、母の友人ふたりと旅館に泊まりました。かなり昔のことなので、何がきっかけで泊まったかは覚えていません。ただ母の友人のうちの一人は、男の人で「陰陽師」を名乗っていたことはよく覚えています。

男性は陰陽師といっていましたが、雰囲気はそんな感じがしません。うさん臭いですし、だからかちょっと私はそのとき、見下した態度をとっていたかもしれません。男性が急に、「この旅館も古いから、霊がたくさんいるよ」と言い出しました。

真昼間でしたし、そんな怪しい雰囲気は旅館になかったので、そのときは「なにを馬鹿なことをいっているんだろう」と思い、

「そんな、幽霊なんているわけないじゃないですか!」と笑ったら、私の視界の端に白い何かがシュッと通っていったように見えました。タオルが落ちたような感じです。けれど、地面を見回しても、なにか落ちた気配はありませんでした。不思議に思って、なんとなく男性のほうを見ると、男性は「見えた?」と。

母と、母の友人ひとりには何も見えなかったようでした。

それでも私は信じきれず、そんなことあるわけない、と思いました。またその後バイトがあるから、と3人より先に旅館を後にしました。当時、夜から数時間ほどのバイトをしており、いつも通りに仕事をしていたのですが、その日はおかしなことばかり起こりました。

落ちるはずのないものが落ちる。ドアがガラガラっと音がするけど、誰か入ってきた様子はない。

え?幻聴?と思いましたが、なんだか何度もそれが続くとだんだん不安になってきて、バイトから車で帰ろうとしたときは、車の中に気配があるように感じました。

なので友達にお願いして、その夜は友達に泊まってもらうようにしました。けれど、それでも怖くて眠れませんでした。

翌朝。

朝にリビングへ行くと、照明器具の蛍光灯が、まるで刀で切ったように真っ二つに割れていたのです。

思わず、友達に、ふざけて割ったの?と聞いてしまいましたが、友達もわからないようでした。

それに、どうやっても人の手では割れないような割れ方をしていて、私と友達は震えあがってしまいました。

母からあの陰陽師の電話番号を聞き出して、すぐに電話をして昨晩のことを話しました。すると男性は「霊を馬鹿にすると必ずなにか起こるから、これからは気をつけてね。」と言いました。

それから私は霊の存在を信じるようになり、馬鹿にしなくなりましたし、霊の気配がわかるようになってしまいました。

また後日談ですが、その陰陽師を知る人から聞いた話なのですが、あの男性が本当に陰陽師なのかはわからなかったです。

ただ、その人いわく「低級な霊をつかう男なんだよね、あなたもいいように驚かされたの。あの男と関わらない方がいいわよ」とのこと。

それから男の陰陽師と関わることは一切ありませんでしたが、霊感は健在です。思わぬ後遺症を残されたという感じです。これを見た皆さんも霊を馬鹿にすることだけはやめておいたほうがいいですよ。

投稿者:陰陽師

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