実話 怖イ話 短編

Rトンネルで本当にあった怖い話

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これは私が数年前に実際に体験した話です。

当時心霊スポット廻りにハマっていた私はその日もいつものように、自他ともに認める霊感の強い友人A、ビビりで目を瞑りがちな友人Tと集まっていました。

ネットで調べた廃墟に行く事が多かったのですが、行ってみると既に取り壊されていたり警備が厳重になっていて入れないなど不発も多く、フラストレーションがたまっていました。

コンビニに停まってどこに行こうかと話しているとTが、
「先輩から聞いたんやけど、Rトンネルやばいらしい。トンネルの中で車のエンジン止まったって。最近行ったらしいから、たぶん入れんで」

Tいわく、RトンネルはS市からY市を結ぶトンネルで、新と旧がありそれぞれに噂があるとのこと。
新は轢かれた女の人の霊が出る。
旧は焼身自殺した女の人達の霊が出る。

「よくあるやつやん」
と笑いながらも、行き先が決まりそうにもないしそこでいいかとナビを設定し車を走らせました。運転は私、助手席にT、後部座席にAです。

時刻は夜10時頃。向かう途中山道を走りますが、車もそこそこ走ってるし街灯もついています。
「間もなく到着します」
というナビの音声と共に新Rトンネルが見えました。

オレンジ色のライトがトンネル内に付いていて、落書きなどもなくとてもキレイでした。車通りもあり、拍子抜け。

「ここでエンジン止まったら色んな意味で洒落ならんで」
とA。
「いや、エンジン止まったんは旧の方」
とTが返したので、旧Rトンネルに続く道を探しました。

道はすぐに見つかりました。私達が来た方向とは逆の入口のところにありました。旧道とは言え舗装されており、左手に山、右手にフェンスがありました。窓を開けてみると水が流れる音がしたのでおそらくフェンスの向こうは川のようです。しばらく進むと右手に車が1台停めれるくらいのスペースが等間隔であり、管理人さんが来てるのかな?と思いつつ車を走らせました。

ワクワクしていたのもつかの間、急に悪寒が走りました。冷や汗が出始めて、ハンドルを持つ手が滑ります。私の様子に気付いたAが運転を代わってくれたので、私は後部座席に座りました。

Aの運転からすぐ、真っ暗なトンネルの入り口が見えました。Aが、
「あかん、ここはあかん、やばい、行かれへん」
と言い出し、車1台分のスペースでUターンしようとバックギアに入れました。

その時、なんの音もなく突然エンジンが止まりました。車はゆっくりと、ドンドン後ろに下がっていきます。
焦ったTが、
「ブレーキ踏め!!エンジンつけろ!!」
と言いますが、ガン!ガン!と必死にAがブレーキを踏む音が聞こえます。
「踏んでるけどブレーキきかへん!エンジンもつかへん!」
ガチャガチャ!とキーを回している音も聞こえました。

後ろに下がりきった車がフェンスにギシギシと体重をかけていきました。川の流れる音が大きくなったような気がしました。

突然エンジンがかかり、Aは車を発進させ、バックミラーで後ろを確認しました。Aは
「お前ら、絶対後ろ見んなよ。憑いてくんぞ。横も見んな。前だけ見てろ。」
汗だくで真っ白な顔をしたAはそう言い、旧道を猛スピードで走り抜けました。

旧道を抜け、帰路に着くために通らなくては行けない新Rトンネルに入る直前、Aが急に反対車線に飛び出しました。何かを避けるかのように。
「やばい。避けてしもた。やばいやばい…」

避けたという言葉が気になり後ろを振り返ろうとしましたが、
「後ろ見んな!!」
と言われ、私とTは震えながらAの運転に身を任せました。

市街地に入り、
「今から呼べる友達呼んで。誰でもいい。何人でもいい。」
Aにそう言われ、友人何人かに連絡し、合流することになりました。

Tは興奮気味にさっき遭遇したことを伝えました。友人たちは半信半疑でしたが、そのうちの一人が
「こんなんまでつけて、手込んでんな~」
と笑いながら、車の後ろから何かを取りました。

髪の毛の束でした。1本2本ではなく、エクステのような長い、黒い髪の毛。

その場に女の子もいましたが、茶髪だったりショートだったりと、明らかにその場の誰のものでもありません。

私たちの反応を見た別の友人が
「これも…冗談やろ?お前らのやろ?」
といい指さす方向を見ると、後ろのガラスにくっきりと手形が残っていました。

Aは黙ったまま友人から髪の毛を奪うと自分の財布に入れて、ティッシュで手形を拭いていました。

以上が私の経験です。
結局、私とTは霊的なものは何も見ていません。Aは何を見たのか教えてくれませんでしたが、あれから数年経った今、やっと何を見たのか教えてくれました。

旧Rトンネル
エンジンが付いてUターンしたあと、バックミラーを見るとトンネルの中から真っ黒い何かが出てきた。ゆっくり、ゆっくり、体を引きずるように。男か女かも分からん。噂にあった焼身自殺した人かも知れんけど、それ以上に憎悪というか、とにかくあの時は「やばい、アレにつかまったら死ぬ」と思った。

新Rトンネル
旧道抜けてほっと気抜いたのが間違いやった。入口にアイツはおった。行きにも見えてたけど、ただ立ってるだけやから大丈夫やと思った。
車がトンネルに入る直前、急に倒れてきた。さっきの真っ黒いやつ見たあとやから思わず避けてしまった。霊ってのは自分の存在を認知する奴についてくるから「倒れた自分を避けた=自分が見えた」っていうのを察知されたから、危なかった。

最後
髪の毛見たとき、あーやば、憑いてきた。と思って。咄嗟に持って帰ってしもたけど、いつも行く神社に持っていってきたから安心していい。今回は運がなかったけど、こんなパターンそうそうないから大丈夫。

今でもたまに遊んでいますが、3人元気に過ごしています。

投稿者:名前

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